• 【相談事例】埼玉県で運送業新規許可申請をしたお客様 行政書士に依頼したが許可がおりるところまでしかやってくれず、そのあとの手続きをしてくれない

【相談事例】埼玉県で運送業新規許可申請をしたお客様 行政書士に依頼したが許可がおりるところまでしかやってくれず、そのあとの手続きをしてくれない

公開日:2022年6月14日 / 更新日:2022年7月3日

ご相談内容
地元で自社荷物を白ナンバートラックで運搬していたが、運送業務の打診がちらほら出てきたので、新規事業拡大のために一般貨物自動車運送事業の許可を取ろうということになりました。元々依頼した行政書士は、ホームページに運送業専門と書いてあったし、他と比較して料金が安かったのでそこに頼みました。当然すべての手続きをやってくれると期待していましたが、途中で「うちの事務所はここまでしかやりません」とほっぽりだされてしまって困っています。どうやら許可までは下りてるようですが、そのあとにもたくさんやらなければいけないことがあるらしく、とてもじゃないけど自分ではできません。今回は失敗してしまいましたが、依頼する上で運送業の手続きをしっかりサポートしてくれる行政書士を見極めるコツなどがあれば教えてください。

行政書士の回答
運送業は他の許可と異なり、許可が下りてからやることがたくさんあり、どちらかというとそれらの後半の手続きをスムーズに進めるために、新規許可の審査中にいかに準備できるかが大切です。結局、運送事業者様は許可が欲しいというより、トラックに緑ナンバーを付ける方が大事なわけです。許可が下りてから、選任届、運輸開始前確認報告、車検証&ナンバー取り換え、運輸開始届、運賃設定届という手続きが必要です。
それらをすべてご自身で行うのはとても大変です。
行政書士はそれぞれ専門分野が異なりますが、運送業を専門とする行政書士は特に少ないです。信頼できる行政書士とは、許可後も見据えて先回りしてアドバイスしてくれます。申請後の流れまで把握して、どこまで対応してくれるのかをしっかり確認すると良いでしょう。

運送業者様の「頼りになる」行政書士の見極め方

このように申請途中で困ったことになったというお問合せは年に何回もあります。

行政書士に依頼して手続きを進めていく中で、専門用語が多く理解しにくいメールが届く、質問しようと電話するもつながらず仕方なく自分で役所に直接問い合わせる、役員法令試験について情報提供が無く対応にとまどう、といった問題がよく発生しているようです。

ここでは、これから運送業の許可を取得しようとされる方のために、「頼りになる」行政書士の見極め方、運送業が専門ではない行政書士と本当に専門の行政書士の違いについて解説していきます。

下の図でわかるように、新規許可申請は前半の一部であり、半分も終わっていません。そのあとにたくさんやらなければいけないことがあります。

運送業新規許可の流れ

運送業新規許可の流れ

まずは運行管理者と整備管理者の選任届を提出するところからスタートです。
この段階では、必要な書類についてわかりやすく案内してもらえるかどうかが、行政書士を見極めるポイントになります。

次に、運輸開始前確認報告の提出の際は、運転者の社会保険や雇用保険の書類を揃えないといけないのですが、この運輸開始前確認報告の手続きは、行政書士によって最も大きな差が出る手続きの一つです。ここをやらないのはさすがに無責任が過ぎると思います。

ですが、逆にいえば運送業を本当に専門としている行政書士かどうかを見極める大きな判断材料にもなる部分です。

また、車検証の書換の際にはリース会社の委任状が必要になりますが、行政書士によってはこの手続きも対応外とする場合があるようです。

会社の委任状は会社によってはかなりの時間を要する場合もあるので、この手続きまでしっかりサポートしてくれるかどうかをよく確認してください。

許可全般では、スムーズに進めれば5カ月で下りる(運輸局によってかなり幅があります)許可になりますが、依頼する事務所の選択を誤ってしまうと、8カ月経っても9カ月経っても許可まで至らない事態に陥る危険もあります。
この違いは、依頼した行政書士が関東運輸局からの補正対応にすぐ対応してくれるのか、それとも補正対応に時間がかかってしまうのかによって、大きく変わってくるケースが多いです。運送業に慣れている行政書士であれば、そもそも補正を受ける回数も少ないですし、補正が来てもすぐに対応できます。慣れてない行政書士はどうしても運輸局から指摘されてからその間違いに気づいて、そこから調べて対応するので遅くなってしまうのです。

さらに、許可が下りてからも行政書士の力量によって早期に事業を始められるかどうかに大きな違いが生じます。手続きに慣れた行政書士事務所であれば、許可が下りてから数日で緑ナンバーの取得まで可能ですが、不慣れな事務所では許可から1か月かかってしまうこともあるようです。

許可が下りた後のことまで考えて申請する必要がある!

そして、ここまでの手続きが完了しても、まだ差が出るポイントがあります。一応許可が下りた場合でも、今後の事業拡大のことを考えると、やってはいけない申請の仕方をしていたというケースも考えられるからです。
この場合、その問題を修正する申請の手間も追加で必要になってしまいます。「許可さえ下りればいい」という意識で申請すると、そのあとの修正が結構大変なのです。そのままの状態にしていたら、その手抜きがネックとなり事業拡大に大きなブレーキがかかってしまうこともあります。
多くの運送会社と長く付き合っている行政書士であれば、「今後こうなることもあるからそれに対応できるようにしておこう」ということが想像でき、こういうところまであらかじめ想定して対応できますが、経験が少ない行政書士ではなかなか難しい箇所です。

終わりに

行政書士として手続きに携わる以上、中途半端にやらないでほしい、というのが正直な気持ちですが、それをとめることはできません。

トラサポの行政書士は運送業の手続きについて「ここまでしかやりません」ということは決して言いません。他の行政書士が携わったり、申請者自身で申請した案件で、途中でどうしようもなくなってしまった案件もトラサポでは多数引き継いで最後まで完了させています。

多くの経験から、今後どのようなことが起きるのか、様々なお客様について想像することができます。
お客様の事業がスムーズに進むために力を尽くしていきます。途中からの引継ぎも可能なので安心してご相談ください。

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