事故を起こしてしまった後にやらなければいけないこと

公開日:2018年2月5日 / 更新日:2018年8月24日

事故を起こすといろいろとやらなければいけないことがあります。

 

事故の記録の作成 軽い事故でも作成。社内保管用(3年保存。輸送安全規則第9条の2)
自動車事故報告書 転覆、10台以上の衝突等、死者又は重傷者等発生した事故の場合。運輸支局の整備担当に30日以内に提出。
速報 自動車事故報告書対象事故の中でも特に大きな事故については24時間以内に運輸支局の整備担当に電話・FAX等でもいいので提出。
事故惹起運転者への特別な指導と適性診断受診 死者又は重傷者を生じた交通事故を引き起こし、かつ、当該事故前の3年間に交通事故を引き起こしたことがある運転者
運転者台帳への記録 事故惹起運転者が適性診断、特別な指導を受けたら、運転者台帳に記録する必要があります。

 

(下記、様式は長野県トラック協会さんHP、関東運輸局HPより転載)

 

・事故の記録

まず、必ずやらなければいけないのは、「事故の記録」を作成することです。

これは構内の軽い物損事故でも作成義務があります。警察を呼んだ呼ばないなどは関係ありません。ちなみに事業実績報告書の一番左の事故数は「交通事故とは、道路交通法(昭和23年法律第105号)第72条第1項の交通事故」なので少し違います。

 

事故記録簿イメージ

事故の記録(様式)ダウンロード

 

記載事項は(貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の2より)下記となります。

一 乗務員の氏名

二 事業用自動車の自動車登録番号その他の当該事業用自動車を識別できる表示

三 事故の発生日時

四 事故の発生場所

五 事故の当事者(乗務員を除く。)の氏名

六 事故の概要(損害の程度を含む。)

七 事故の原因

八 再発防止対策

 

・自動車事故報告書

次に、下記の事故を起こしてしまった場合は30日以内に運輸支局の整備担当部署に事故報告書を提出しなければなりません。

一 自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む。以下同じ。)を起こし、又は鉄道車両(軌道車両を含む。以下同じ。)と衝突し、若しくは接触したもの

二 十台以上の自動車の衝突又は接触を生じたもの

三 死者又は重傷者(自動車損害賠償保障法施行令第五条第二号又は第三号に掲げる傷害を受けた者をいう。以下同じ。)を生じたもの

四 十人以上の負傷者を生じたもの

五 自動車に積載された次に掲げるものの全部若しくは一部が飛散し、又は漏えいしたもの

イ 消防法第二条第七項に規定する危険物

ロ 火薬類取締法第二条第一項に規定する火薬類

ハ 高圧ガス保安法第二条に規定する高圧ガス

ニ 原子力基本法第三条第二号に規定する核燃料物質及びそれによつて汚染された物

ホ 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律第二条第二項に規定する放射性同位元素及びそれによつて汚染された物又は同条第四項に規定する放射線発生装置から発生した同条第一項に規定する放射線によつて汚染された物

ヘ シアン化ナトリウム又は毒物及び劇物取締法施行令別表第二に掲げる毒物又は劇物

ト 道路運送車両の保安基準第四十七条第一項第三号に規定する品名の可燃物

六 自動車に積載されたコンテナが落下したもの

七 操縦装置又は乗降口の扉を開閉する操作装置の不適切な操作により、旅客に自動車損害賠償保障法施行令第五条第四号に掲げる傷害が生じたもの

八 酒気帯び運転(道路交通法第六十五条第一項の規定に違反する行為をいう。以下同じ。)、無免許運転(同法第六十四条の規定に違反する行為をいう。)、大型自動車等無資格運転(同法第八十五条第五項から第九項までの規定に違反する行為をいう。)又は麻薬等運転(同法第百十七条の二第三号の罪に当たる行為をいう。)を伴うもの

九 運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続することができなくなつたもの

十 救護義務違反(道路交通法第百十七条の罪に当たる行為をいう。以下同じ。)があつたもの

十一 自動車の装置(道路運送車両法第四十一条各号に掲げる装置をいう。)の故障(以下単に「故障」という。)により、自動車が運行できなくなつたもの

十二 車輪の脱落、被牽けん 引自動車の分離を生じたもの(故障によるものに限る。)

十三 橋脚、架線その他の鉄道施設(鉄道事業法第八条第一項に規定する鉄道施設をいい、軌道法(による軌道施設を含む。)を損傷し、三時間以上本線において鉄道車両の運転を休止させたもの

十四 高速自動車国道(高速自動車国道法第四条第一項に規定する高速自動車国道をいう。)又は自動車専用道路(道路法第四十八条の四に規定する自動車専用道路をいう。以下同じ。)において、三時間以上自動車の通行を禁止させたもの

十五 前各号に掲げるもののほか、自動車事故の発生の防止を図るために国土交通大臣(主として指定都道府県等(道路運送法施行令第四条第一項の指定都道府県等をいう。以下同じ。)の区域内において行われる自家用有償旅客運送に係るものの場合にあつては、当該指定都道府県等の長)が特に必要と認めて報告を指示したもの

 

 

自動車事故報告書(様式)様式ダウンロード

 

・速報

次に、下記の事故を起こしてしまった場合は24時間以内に運輸支局の整備担当部署に電話でもFAXでもよいので速報を提出しなければなりません。

一 自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む。以下同じ。)を起こし、又は鉄道車両(軌道車両を含む。以下同じ。)と衝突し、若しくは接触したもの

二 十台以上の自動車の衝突又は接触を生じたもの

三 死者又は重傷者(自動車損害賠償保障法施行令第五条第二号又は第三号に掲げる傷害を受けた者をいう。以下同じ。)を生じたもの

の中で次に掲げるもの

イ 二人(旅客自動車運送事業者等が使用する自動車が引き起こした事故にあつては、一人)以上の死者を生じたもの

ロ 五人以上の重傷者を生じたもの

ハ 旅客に一人以上の重傷者を生じたもの

四 十人以上の負傷者を生じたもの

五 自動車に積載された次に掲げるものの全部若しくは一部が飛散し、又は漏えいしたもの

詳細は上記の事項報告書の五と同じ。

六 自動車に積載されたコンテナが落下したもの

七 操縦装置又は乗降口の扉を開閉する操作装置の不適切な操作により、旅客に自動車損害賠償保障法施行令第五条第四号に掲げる傷害が生じたもの

八 酒気帯び運転(道路交通法第六十五条第一項の規定に違反する行為をいう。以下同じ。)、無免許運転(同法第六十四条の規定に違反する行為をいう。)、大型自動車等無資格運転(同法第八十五条第五項から第九項までの規定に違反する行為をいう。)又は麻薬等運転(同法第百十七条の二第三号の罪に当たる行為をいう。)を伴うもの

 

※第3号の「重傷者」というのは自動車損害賠償保障法施行令第五条第二号 又は第三号 に掲げる傷害を受けた者、すなわち下記の状態のことを言います。

脊柱の骨折で脊髄を損傷したと認められる症状を有するもの

上腕又は前腕の骨折で合併症を有するもの

大腿又は下腿の骨折

内臓の破裂で腹膜炎を併発したもの

14日以上病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が30日以上のもの

脊柱の骨折

上腕又は前腕の骨折

内臓の破裂

病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が30日以上のもの

※入院というのは検査入院も含まれます。

※医師の治療を要する期間というのは俗に言う「全治○か月」というものです。

 

関東運輸局管内各運輸支局輸送課の電話番号

東京運輸支局 03-3458-9233
神奈川運輸支局 045-939-6801
埼玉運輸支局 048-624-1032
群馬運輸支局 027-263-4440
千葉運輸支局 043-242-7335
茨城運輸支局 029-247-5244
栃木運輸支局 028-658-7011
山梨運輸支局 055-261-0880
関東運輸局貨物課 045-211-7248

事故速報(様式)ダウンロード

・特定診断

下記の特定の事故を起こしてしまった運転者は特定診断を受けなければなりません。過去に事故を起こしたかどうかで、受けなければいけない診断コースが変わります。

また、運転者台帳にも実施日を記載する必要があります。

特定診断Ⅰ(2時間) ①死亡又は重傷事故を起こし、かつ、当該事故前の1年間に事故を起こしたことがない者

②軽傷事故を起こし、かつ、当該事故前の3年間に事故を起こした事がある者

特定診断Ⅱ(5時間) 死亡又は重傷事故を起こし、かつ、当該事故前の1年間に事故を起こした者

自動車事故対策機構(NASVA)

http://www.nasva.go.jp/fusegu/tekiseisyurui.html

ここから申し込みができます。

 

・特別な指導

死者又は負傷者(自動車損害賠償保障法施行令第五条第二号、第三号又は第四号に掲げる傷害を受けた者をいう。)が生じた事故を引き起こした運転者は特別な指導を受けなければなりません。

特別な指導というのは下記の内容になります。社内で実施で構いません。

・事業用自動車の運行の安全の確保に関する法令等を再確認させる。

・交通事故の事例の分析に基づく再発防止策を指導する。

・交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法を指導する。

・交通事故を防止するために留意すべき事項を指導する。

・危険の予測及び回避を指導する。

ここまで座学6時間以上。

・安全運転の実技を指導する。(これは可能なかぎり実施するのが望ましい)

<参考>

国土交通省自動車総合安全情報

http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03safety/instruction.html

このサイトには運転者指導マニュアルなど豊富になるので、参考にするとよいと思います。

 

特別な指導は記録し、3年間保存する必要があります。

また、運転者台帳にも実施日を記載する必要があります。

事故惹起運転者教育記録ダウンロード

ちなみに「自動車損害賠償保障法施行令第五条第二号、第三号又は第四号に掲げる傷害」というのは下記になります。なんか難しいですけど、このように決められているので仕方ないですね。法律は文章が難しい・・・。

二 次の傷害を受けた者

イ 脊(せき)柱の骨折で脊(せき)髄を損傷したと認められる症状を有するもの

ロ 上腕又は前腕の骨折で合併症を有するもの

ハ 大腿(たい)又は下腿(たい)の骨折

ニ 内臓の破裂で腹膜炎を併発したもの

ホ 十四日以上病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が三十日以上のもの

三 次の傷害(前号イからホまでに掲げる傷害を除く。)を受けた者

イ 脊(せき)柱の骨折

ロ 上腕又は前腕の骨折

ハ 内臓の破裂

ニ 病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が三十日以上のもの

ホ 十四日以上病院に入院することを要する傷害

四 十一日以上医師の治療を要する傷害(第二号イからホまで及び前号イからホまでに掲げる傷害を除く。)を受けた者

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