海上コンテナドライバーってどんな仕事? 給与相場や働き方を解説!

公開日:2023年3月18日 / 更新日:2024年3月18日

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「海コン」「海コンドライバー」とも呼ばれる海上コンテナドライバー。
その名の通り、港湾や取引先から輸入品、輸出品が収められたコンテナを運ぶ仕事です。

運ぶ荷物をフォークリフトや人力で積み下ろす一般的なトラックドライバーとは違い、専用トレーラーにコンテナを直接乗せて、運送するのが特長です。

普段はあまり目にすることのない、海上コンテナドライバーがどんな仕事をしているのか、給与やメリット・デメリットなどをくわしく解説いたします。

海上コンテナドライバーの一日

海上コンテナドライバーは、コンテナを運ぶのが主な仕事です。
朝、トレーナーの点検を終えたら、指定の港へ向かいます。

埠頭へ着くと、その日に運ぶコンテナの積み下ろしを待ちます。
自分の番になり、港湾にあるガントリークレーンがコンテナを積み込んだあと、配送先へ向かいます。

配送先に到着後、盗難防止の封印(シール)を開封し、荷主が荷物を積み下ろします。
荷物を下ろしたら、空になったコンテナを港に返却し、業務終了です。

取引先へ先に向かい、輸出向けのコンテナを積んで、港湾へ届ける場合もあります。

海上コンテナドライバーのお給料は?

海上コンテナドライバーの仕事は、平均30~60万円と言われています。
平均値に大きな幅があるのは、固定給、歩合給によって収入が変わるためです。

毎月安定して稼ぎたい場合は固定給、頑張った分だけ給与に反映して貰いたい場合は歩合給を選ぶのがおすすめです。あらかじめ最低保証額が定められた、歩合給制度を取り入れている会社もあります。

海上コンテナドライバーのメリット・デメリット

海上コンテナドライバーの仕事には、メリット・デメリットがあります。
就職先として検討している方は、事前に良い点、悪い点をたしかめておきましょう。

海上コンテナドライバーを仕事にするメリット

海上コンテナドライバーのメリットは、重い荷物の積み下ろしがない点です。主な仕事は運転のみのため、女性や年配者も活躍できる職種です。

物流の2024年問題もあり、ドライバーの需要が高い点も、海上コンテナドライバー業の魅力になっています。

残業が少ない点、輸出入はかならず必要な仕事のため、仕事や収入が比較的安定しているのも良い点です。

海上コンテナドライバーを仕事にするデメリット

海上コンテナドライバーの仕事は、荷物の積み下ろしをクレーンや荷主が行います。
そのため、埠頭内で数時間待ち時間ができる、というケースが多くあります。

待ち時間は特に仕事がないため、スマホゲームや読書、資格の勉強など自由に使えます。一人の時間が苦でないタイプであれば、逆にメリットといえます。

運転が得意でないな場合、トレーラーの扱いに苦労する場合があります。海上コンテナの中には大きなサイズのものもあり、トラック運転経験がある場合も、慣れるまでに時間がかかります。

積荷の中身を知らされないことで、重心の位置が把握できずにカーブで遠心力が利きすぎて横転してしまうなどのリスクもあります。可能な限り中身の情報を入手し、また、わからない場合は特に、カーブに入る前のあらかじめ減速することを注意しましょう。

ドライバーの人員が足りていない職種ですが、コロナや世界的不況などの影響で、仕事が急激に減る場合もあります。歩合制で契約している場合、給与が大幅にダウンする恐れがある点もデメリットの一つです。

海上コンテナにはどんな種類がある?

海上コンテナと一言でまとめがちですが、荷物の中身や形状の違いなどによって、さまざまな種類のコンテナがあります。主に使用される6つのタイプを紹介します。

ドライコンテナ

一般的にみられる荷物輸送用のコンテナです。12フィートの小さなものから、40フィートの巨大なものまであり、生活に必要なアイテム、工場で使用する製品や物資など、あらゆる荷物に対応しています。

冷凍コンテナ(リーファーコンテナ)

荷物を冷凍、または冷蔵で運びたい場合に使用されるコンテナです。自由に温度設定ができるため、積み荷に適した庫内温度を維持できます。肉や魚、野菜、果物などの食品輸送に広く使われています。

タンクコンテナ

タンクコンテナは、液体や気体の輸送に使用されます。化学製品や化学薬品、ガス、石油、食品、油、飲料水、お酒など、さまざまな内容物を運びます。

オープントップコンテナ

コンテナの上部が開くタイプのコンテナです。高さが問題で一般的なコンテナ内部に収まらない荷物を運搬できます。

フラットラックコンテナ

前後の壁のみを残した、上部や側面、扉のないタイプのコンテナです。横幅のある荷物、重くてコンテナに入れられない荷物を輸送できます。

フラットベッドコンテナ

フラットラックコンテナから前後の壁を取り去った、床のみのコンテナです。機械や重機、パイプなどの鋼材、重さや高さのある荷物に適したコンテナです。

海上コンテナの運転に必要な免許区分

海上コンテナドライバーの仕事には、大型免許、けん引免許が必要です。ドライバー不足の背景から、大型免許、けん引免許の取得費用を負担してくれる会社もあります。未経験からはじめる場合は、資格取得制度を活用すると、個人の負担を軽減できます。

大型免許取得には、普通免許などを取得後、3年以上の運転経歴が必要です。普通免許からスタートする場合は、普通免許で運転できるトラックドライバーを3年間経験してから、海コンドライバーに転職すると、経験を生かせます。

港湾で必要なPSカードとは

港湾に出入りする海上コンテナドライバーにはPSカードが交付されます。
PSカードは、ドライバーの身分を証明するとともに、関係者が港へスムーズに出入りするために役立ちます。

PSカードを所持していない場合、毎回管理台帳に氏名や所属、目的などを記入し、運転免許証や搬出入表をチェックする、といった手間が必要です。

この手続きをなくし、コンテナターミナルへの出入りを確実かつ円滑にするため、PSカード及び、出入管理情報システムが導入されました。

国内で有名な海上コンテナ会社

国内で有名な大手海上コンテナ会社は、「日本郵船(NYK)」「商船三井(MOL)」「川崎汽船(K-LINE)」の3社です。
コンテナ業界が不況に陥った際、三社が共同でコンテナ船会社「Ocean Network Express(ONE)」を設立し、事業を立て直したことでも知られています。

海上コンテナ輸送に関連する企業は、日本中にたくさんあります。自社の荷物を運ぶために海上コンテナドライバーを採用している企業、企業からの委託でさまざまな海上コンテナを運ぶ会社など、働き方はさまざまです。

まとめ

海外から届いた荷物、海外へ運ぶ荷物の入ったコンテナを輸送する、海上コンテナドライバーの仕事。待ち時間はあるものの、決まった時間に帰りやすいというメリットもあり、女性や元トラックドライバーの転職先としても注目されています。

裏側を知ると、街で海上コンテナを運んでいる、トラックの見方が変わると思います。縁の下の力持ちのおかげで、日々必要な荷物が届けられていることに感謝したいですね。

【参考サイト】

海コンドライバーを徹底解説!給料や年収|仕事内容・必要な免許・資格
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